ページが遅いと広告収益が落ちる:WordPressで画像最適化とCore Web Vitalsを整える手順
サイト運営で見落とされがちですが、ページ速度は「SEO」だけでなく「広告の見られやすさ(viewability)」や収益にも影響します。やることは難しくありません。私は、まず画像から手を付けるのが現実的だと考えます。
1. なぜページ速度が広告収益に効くのか
ページが遅いと、ユーザーが読む前に離脱しやすくなります。結果として、広告が画面内で十分に表示されない(視認されない)状態になりやすいです。Googleの調査でも、速いモバイルページの方が広告の視認性が高く、収益が伸びる可能性が示されています。
- 速いモバイルページは広告の視認性が上がりやすい
- 読み込みが速いほど、回遊や滞在が増えやすい
2. まず押さえる指標:Core Web Vitals(LCP / INP / CLS)
Googleはユーザー体験の主要指標としてCore Web Vitalsを提示しています。特に次の3つが基本です。
- LCP:主要コンテンツが表示されるまでの速さ
- INP:操作への反応の良さ
- CLS:表示のズレ(レイアウトの不安定さ)
注意点として、PageSpeed Insightsなどの「実ユーザーデータ(フィールドデータ)」は直近28日間の集計です。改善しても即日で数字が激変しないことがあります(ラボデータは即反映されやすい)。
3. 画像が重いと、だいたいLCPが死ぬ
WordPressの一般的なブログで、最大のボトルネックは「画像」になりがちです。対策の優先順位は次のとおりです。
- 表示サイズに合わせて縮小(無駄に巨大な画像を置かない)
- 圧縮(品質を落としすぎない範囲で軽量化)
- 次世代フォーマット(WebP/AVIF)を使う
- Lazy-loadは「下の画像」に効かせる(ただし例外あり)
WebP/AVIFは、従来のJPEG/PNGより圧縮効率が良く、軽量化しやすいとされています。
4. WordPressで今日やる手順(実務)
手順A:いま重いページを特定する(10分)
- PageSpeed Insightsで、問題のあるURLを測る(モバイル優先)
- Search ConsoleのCore Web Vitalsレポートがあれば、改善対象URL群を確認
手順B:画像を「縮小→圧縮→WebP化」する
- 画像は「表示サイズ」に寄せてからアップロード(元画像が4000pxなどだと無駄が残ります)
- 可能ならWebPで用意してアップロード(WordPressは5.8以降、WebPを扱えます)
- 既存画像が多い場合は、画像最適化ツール(プラグイン/外部サービス)で一括変換を検討
手順C:Lazy-loadは基本ON、ただし「先頭の大きい画像」は例外
WordPressは5.5以降、標準で画像のlazy-load(loading=”lazy”)が入ります。これは下の画像の読み込みを遅らせ、初期表示の競合を減らすのに有効です。
ただし先頭の大きい画像(LCPになりやすい画像)をlazy-loadすると、LCPが悪化しやすいです。LCP候補の画像は「すぐ読み込む」設計に寄せてください。
手順D:広告は「表示させつつ、重くしない」
広告は収益の柱ですが、実装が雑だとページ体験を落とします。基本は「必要なものだけ」「重複を避ける」「計測しながら」調整です。広告を速度の言い訳にせず、速度も収益も両立させる方が得です。
5. 10分チェックリスト(これだけやれば前進します)
- モバイルでPSIを計測し、LCP要素が「画像」か確認
- 先頭の大画像:サイズ過大・重すぎ・lazy-loadになっていないか確認
- 記事中の画像:必要以上に大きい画像を置いていないか
- WebP(できればAVIF)へ置き換えできるか
- 改善後はラボ(Lighthouse/PSI)で即確認、フィールドは28日平均で追う
まとめ
ページ速度の改善は、ユーザー体験だけでなく広告の見られやすさにも効きます。私は、まず画像から着手するのが費用対効果が高いと判断します。
- Core Web Vitals(LCP/INP/CLS)で問題を把握
- 画像は「縮小→圧縮→WebP/AVIF」
- lazy-loadは下の画像へ。LCP画像はlazyにしない
参考(一次情報)
- Google AdSense(モバイル速度と視認性/収益の関係):https://adsense.googleblog.com/2016/09/the-need-for-mobile-speed.html
- Google 検索:Core Web Vitals(LCP/INP/CLS):https://developers.google.com/search/docs/appearance/core-web-vitals
- PageSpeed Insights(フィールドデータは28日間の集計):https://developers.google.com/speed/docs/insights/v5/about
- WordPress 5.5:画像のlazy-load標準化:https://make.wordpress.org/core/2020/07/14/lazy-loading-images-in-5-5/
- WordPress 5.8:WebP対応:https://make.wordpress.org/core/2021/06/07/wordpress-5-8-adds-webp-support/
- web.dev:LCP画像をlazy-loadしない:https://web.dev/articles/optimize-lcp
- Chrome Lighthouse:WebP/AVIF(次世代フォーマット):https://developer.chrome.com/docs/lighthouse/performance/uses-webp-images
- web.dev:広告を速度に悪影響なく読み込む:https://web.dev/articles/loading-ads-page-speed